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2019年1月号(1)
税制・相続・贈与
CFP®認定者 坂本 綾子

副業の収入には税金がかかるの?

 もう少し収入が多かったら…と思うことってありますよね?
 現在は副業を禁止する企業が多いようですが、国の働き方改革により副業や兼業を促進する環境整備が進められています。今後、本業以外にも収入がある、複数の収入源を持つ人が増えていきそうです。
 本業以外にも収入がある場合、申告や税金はどうなるのでしょう?会社員が副業をする場合のパターン別に基本的な仕組みをご紹介します。

副業の種類と収入によっては確定申告が必要

 会社員の副業にはいくつかのパターンがあります。

  • 1.

    副業も従業員の扱いで給与として受け取る

  • 2.

    仕事を委託され、報酬として受け取る

  • 3.

    個人事業として売り上げがある

  • 4.

    アパートなどの不動産を持っていて家賃収入がある


 順に見ていきましょう。
 1は、早朝や夜間、休日など、本業の勤務時間以外にアルバイトをして時給や日給で給与を受け取るケースです。このように2カ所以上の会社から給与収入がある場合は確定申告が必要となります。

 2はイラストの作成や、原稿執筆のような仕事を委託されて報酬を受け取ったケース。3は自分でネットショップなどを経営して売り上げがあるケース。
 2と3はいずれも、収入や従事している時間、継続性において事業と言えるほどでなければ税務上は「雑収入」にあたります。収入を得るためにかかった経費、例えば資料代や交通費、商品の仕入れ代金などを差引いた後の金額(雑所得)が年間20万円を超えるなら確定申告が必要です。

 4はワンルームマンションやアパートなどの賃貸用不動産を持っていて、家賃収入があるケース。
 この場合、税務上は不動産収入になります。修繕費用や不動産業者への手数料といった経費を差し引いた後の不動産所得を毎年、確定申告します。

所得が増えたら税金も増える!

 給与収入の場合は、副業の勤務先からも1年間の総支払額を記載した源泉徴収票が配布されるはずですから、本業の分と合わせて給与所得として確定申告します。
 報酬や売上、不動産収入については面倒でも帳簿を付けるなりして経費を計上し、自分で収支を計算します。そして、必要に応じて確定申告します。
 副業により増えた所得を申告すれば、当然ですが増えた分にも所得税がかかり、1年間で納める所得税も増えます。なお、増えた分は確定申告時に納税します。
 一方、委託された仕事では報酬からあらかじめ所得税を引かれていることがあり、経費を計上して確定申告することで所得税の一部が還付されるケースもあります。
 副業が給与収入以外のケースでは、経費を差引いたら赤字ということもあるかもしれません。確定申告を行い他の所得と損益通算することで、所得税や住民税が安くなる場合があります。

 確定申告の期限は翌年3月15日まで。自宅を管轄する税務署に申告書を提出するか、事前の準備が必要となりますがインターネットでも申告が可能です。疑問点があれば税務署に問い合せてみましょう。

 所得税の確定申告を行うと、住民税についても申告したと見なされてこれを基に翌年の住民税の計算が行われ、翌年の本業の給与から天引きされることになります。所得が増えれば連動して住民税も高くなります。
 収入が増えれば所得税や住民税も増えますが、副業の種類によっては適切に経費を計上することで節税できますし、手取り収入が増えて家計にももちろんプラス。

 寿命が伸びて人生100年時代とも言われている昨今、1つの仕事、1つの会社だけで生涯の収入を確保するのは難しくなってきています。副業を通して新しい世界にチャレンジすることは収入増のみならず今後のキャリアチェンジにつながるかもしれません。これからのライフプランを描きながら検討してみてはいかがでしょうか?ただし、スケジュール管理には気をつけ、無理をしすぎないように。

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