国際CFP®組織FPSBとその活動
国際CFP®組織FPSB(ファイナンシャル・プランニング・スタンダーズ・ボード)
FPSB(Financial Planning Standards Board Ltd. 本部:米国コロラド州デンバー)は、CFP®資格を世界の生活者に一層信頼されるグローバル・ライセンスにするために2004年に発足した非営利組織で、米国のCFPボード(Certified Financial Planner Board of Standards, Inc.)、日本FP協会など世界のCFP®認定組織がメンバーとして加盟しています。FPSBは、国際的なCFP®商標権を所有し(米国内のCFP®商標はCFPボードが所有)、メンバー組織に対する定期的なアセスメントを通じて各国・地域におけるCFP®認定が適切に行われていることを監督する役割を担っています。
FPSBのビジョンとミッション
ビジョン「ファイナンシャル・プランニングを世界的な専門職として確立し、CFP®マークをファイナンシャル・プランニングにおける卓越性あるグローバルシンボルとして確立する」
ミッション「ファイナンシャル・プランニングの世界的な専門基準を確立し、維持し、促進することによって、世界の生活者に貢献する。FPSBの卓越性へのコミットメントは、高度な専門職としての証であるCFP®マークに表される」
FPSB CEOへのインタビュー(PDF/297KB)
CFP®資格のバリュープロポジション(PDF/196KB)
FPSB理事会
FPSB理事会は、各国のFP実務家や金融分野での有識者で構成され、CFP®資格の一層の普及やクオリティー向上のための施策を、FPSBカウンシルへ提言しています。
FPSBカウンシルと国際会議
2024年2月現在、CFP®資格を導入している25カ国・地域のFP組織がメンバーとなって、FPSBの事業方針を機関決定するFPSBカウンシルを構成しています。また、2カ国がアソシエート・メンバーとしてFPSBに加盟し、CFP®資格の導入に向けて準備を進めており、FPSBのネットワークは27カ国・地域に広がりを見せています。
また、メンバー組織の代表者やFPSB理事、FPSB本部等が定期的に集い、国際会議を開催しています。会議では、世界各国・地域におけるCFP®認定プログラムの一層の普及や、CFP®資格のクオリティー向上のための施策が議論され、FPSB運営の方向性が機関決定されます。日本では、FPSBカウンシル会議の前身:国際CFPカウンシル会議が2002年に東京で開催されて以来、2009年4月と2015年10月に東京でカウンシル会議が開催されました。なお、2020年~2022年の会議は世界的な新型コロナウイルスの流行により、実地に替わりオンラインによる会議開催となりました。
現在FPSBでは、FPSBや世界のCFP®認定組織が長期的に取り組む基本方針をまとめたフレームワークを掲げ、ファイナンシャル・プランニングの専門職としての確立、CFP®資格のグローバルな評価向上に向けた様々な施策を実施しています。
FPSB戦略フレームワーク(PDF/108KB)
APAC会議
APAC会議は、アジア・パシフィック地域のFPSBメンバー組織からなるFPSBの中の会議体の一つです。会議を通して、各国/地域におけるCFP®資格推進の取り組みの共有や、海外FP組織間の連携強化を図ることを目的としています。
APAC会議レポート(PDF/668KB)
CFP®国際認定基準(FPSB Requirements for CFP Certification)
FPSBは、2006年からファイナンシャル・プランニングに関する国際基準の策定に取り組んできました。2007年には「コンピテンシープロファイル」を発表し、CFP®認定者の専門家としての力量(コンピテンシー)を体系化しました。その後、2009年までに各基準の策定が終了し、「4E(教育、試験、経験、倫理)」の共通水準が国際的に統一されました。
生活者からのFPに対するニーズが高まっている中、統一した国際基準を適用することで、ファイナンシャル・プランニングのクオリティーが向上し、ひいてはFPと顧客に便益をもたらし、FPの専門職の地位向上につながります。
ただ、FPを取り巻く法令・規制やマーケット環境は各国・地域によって異なります。このため、各国・地域固有の要件を考慮した上でこれらの国際基準に必要な調整を加え、2010年から各メンバー組織によって導入されており、日本においてもこれらの国際基準に対応した規程類の見直しを行いました。
このたびFPSBは、FP業務、スキル、FP実務に必要な知識やコンピテンシーを再定義するために、各国・地域で実施した業務分析調査等をもとに、FP実務家や有識者等から構成されるFPSBの専門職基準委員会のほか、各国・地域のFPSBメンバー組織からの意見等にも基づき、2023年に国際認定基準を一部更新しました(施行は2025年1月1日)。これに従い、日本においても、必要な整理を行っています。
FPSBの国際認定基準は、今後も定期的かつ継続的に維持・管理される予定です。