FPコラム

日本FP協会が認定するファイナンシャル・プランナーの上級資格をもったCFP®認定者が、くらしとお金に関する社会保障制度や税制の解説から、生活の中で見つけたちょっとしたアイデアまで、みなさまのファイナンシャル・プランニングを考える際のきっかけ作りとなるような情報をファイナンシャル・プランナーの幅広い視野で取り上げ、月1~2回お送りしています。

  • ※バックナンバーは、原則執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
  • ※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフであり、コラムは執筆者個人の見解で執筆したものです。
最新号
2019年5月号(1)
資産運用
CFP®認定者 青野 泰弘

はじめての資産運用

 皆さんは資産運用をされていますでしょうか?資産運用というと株や債券、外国為替などが頭に浮かぶと思います。今回は、これから資産運用を始めてみたいと思っている方に向けて、話をしてみたいと思います。

資産運用を始める前にすること

 資産運用を始めるにあたって最初にすることは、商品を選ぶことではありません。まず考えるべきなのは、資産運用をする目的を明確にすることです。運用の目的は十人十色ですが、手元に一定の貯蓄があって、それを運用で増やしたい人とこれから老後資金を貯めたい人とでは、自ずと運用手法やリスクの許容度は変わってきます。目的はひとつに絞る必要はありません。必要なだけの目的を考えてみてください。

投資期間と目標利回りを考えよう

 次に目的にしたがって投資期間と目標利回りを考えます。お金は増えれば増えるだけうれしいものですが、大きく増やそうとすると、その分リスクを取ることになり、大きく減らす可能性も出てくることを認識しなければなりません。例えば老後資金を積み立てるなら、60歳または65歳までにどの程度の金額が必要なのか、また運用利回りをどの程度に見込むのかなどで、運用の仕方も変わってきます。また余裕資金を運用するにしても、どの程度の値上がりで利益を確定するのか、また損の拡大を防ぐためには売却する損切りという手法を入れるかなど、一定のルールを決めておいたほうが、上手く運用できると思います。

余裕資金を運用するなら

 「はじめての資産運用」というコラムを読む方の多くは、いくらかの資金が既にあって、それを増やしてみたいと考えている人と思います。投資期間は決まっていないが、比較的高めの収益を期待するというのが、運用を希望する人の本音ではないでしょうか?そのような方は、まずは日本企業の株を購入してみてはいかがでしょうか?日本企業であれば、なじみのある名前も多く、また情報も得やすいということがあります。投資商品は株のほかにも、投資信託や外国為替(FX)などもあります。投資信託は株よりリスクが低いものが多いですが、その分リターンは下がります。また外国為替(FX)は、夜間に値動きが大きくなることが多く、はじめての人には少しハードルが高いのではないかと思います。

 日本株を購入する際には、非課税制度のNISA(年間120万円)が使えます。NISAを使ったことがない人なら、これを機にNISAを使って購入してはいかがでしょうか。株式の銘柄の選択方法はいろいろありますが、はじめて運用する人なら、配当の多い株や株主優待のある株を検討しても良いと思います。配当をもらったり、株主優待を受け取ったりすることで、株の値上がり以外にも収益を得られることが実感できるでしょう。

長期の運用を考えている人なら

 老後の資金や10年以上先の資金の運用など運用期間が長期になる場合は、価格が変動する商品に積極的に投資しましょう。多少の価格の上げ下げがあっても、購入する時期を分散させることで、高値で購入してしまうリスクを下げられること(時間分散)や、運用対象を内外の株式だけでなく、不動産などに広げることでそれぞれの変動が打ち消しあう効果が得られること(投資先の分散)ができるからです。

 長期の運用に適している制度としては、「確定拠出年金」や「つみたてNISA」があります。確定拠出年金は60歳まではお金を引き出すことはできませんので、リスクの分散された商品での長期運用に向いています。また、つみたてNISAは、リスクの分散された商品しか購入できません。加えて年間の非課税枠は40万円ですので、はじめての方でも簡単に始められると思います。

まとめ

 はじめての資産運用では、以下の点に注意しましょう。
1.資産運用する目的は何なのか考えましょう。
2.運用期間、目標利回りや投資のルールを定めましょう。
3.NISAやつみたてNISA、確定拠出年金など、お得な制度を利用しましょう。

 資産運用には「安心」と「喜び」が大切です。しっかりと目標を立てて、運用と向き合っていただければと思います。無理にリスクを取って不安になったり、他人任せにして後悔したりしないように準備をしたいものですね。

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