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新型コロナウイルス禍の日本のFPの皆様へ
- FPSBのCEO、ノール・メイ氏よりメッセージ -
新型コロナウイルスの感染拡大が終息の気配を見せない中で国際社会が様々な対応をするなど、私たちは先例のない毎日を生きています。仕事や家庭、社会生活が大きな変化を余儀なくされるという経験は世界で共通しており、こうした経験をとおして人々が素早く一致団結したのは驚くべきことです。
私たちの多くは、閉ざされた空間の中で新しい仕事のモデルを作り上げることを余儀なくされました。当たり前だったことが難しくなり、少数の人とは絆を深める一方で多くの人と物理的な距離を取りながらも新しい情報を得てそれらに順応し、「ニューノーマル」を受け入れつつあります。このような時だからこそ、人々は自分にとって誰が、そして何が最も重要なのかを改めて考え、人々の役に立ってくれる職業や専門家に、感謝の念を持つようになるのです。
新型コロナウイルスの感染拡大に関する最初の報告があった時から、医師、看護師をはじめ医療関係者は、自らの健康と命を危険にさらしながら私たちを助け、手当し、癒すために前面に出てくれました。教職者は、次世代とどのように関わり、教育していくかについて再考しています。法曹界や会計の専門家は、行政の法案作成を助け、経済や社会の結束を守るための救済措置を策定しています。そして、このような時代だからこそ、専門職としてのファイナンシャル・プランニングの重要性と価値が大きくなり、顧客の利益のために行動するCFP®認定者のグローバルなコミュニティの指針が意味をもつのです。
FPSB Ltd.は、ファイナンシャル・プランニングやファイナンシャル・プランを持つことの価値とともに、CFP®認定者が生活者に安心をもたらし、目的を持つ大切さを伝え、さらに目標達成に向けた歩みを助ける貴重な存在であるということを、長く人々に伝えてきました。日本の、そして世界のCFP®認定者は、自らがストレスとビジネスの大混乱の中にあるにも関わらず、不透明で金融市場が動揺しているこの時に顧客を力強く冷静にサポートするという、途方もなく素晴らしい仕事を行っています。
このパンデミックがいつまで続くのかは誰にも分かりません。しかしながらFPSBは、人々が大きなストレスや傷を受ける時代にあっても、「Plan Well to Live Well(幸福に生きるため十分に計画する)」ことができるよう顧客と共にある日本の約22,000人のCFP®認定者、そして世界の約19万人のCFP®認定者をサポートするための努力を惜しみません。私たちは、人々がファイナンシャル・プランニングの価値をよりよく理解し、力量と倫理観に満ちたFPが、社会と次世代を守る重要な役割を果たす存在であることを政府が認識する未来に向けて、さらに力強くこの時を共に乗り越えていけると信じています。
-ノール・メイ Financial Planning Standards Board Ltd. (FPSB) CEO
FPSB(Financial Planning Standards Board Ltd.)
CFP®資格を世界の生活者に一層信頼されるグローバル・ライセンスにするために2004年に発足した非営利組織(本部:米国コロラド州デンバー)。 米国のCFPボード(Certified Financial Planner Board of Standards, Inc.)を含む世界26カ国・地域(アソシエート・メンバー含む)のCFP®認定組織がメンバーとなり、CFP®資格がファイナンシャル・プランニングの卓越した専門資格であるとの国際的な評価を高めるため、国際的なCFP®認定基準を確立し推進しています。
※世界のCFP®認定者数は、2019年末時点で18.8万人を超えています(前年比約6,800人増)。各国・地域のCFP®認定者数については、こちらをご覧ください。