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2024年9月号(2)
保険
CFP®認定者 亀谷 さおり
保険会社のサービスを賢く利用しよう
今年も残すところ3カ月ほどとなりました。そろそろ年末調整の準備に取りかかる人も多いと思います。この時期は、給与明細や各種控除の確認と併せて、加入している保険の保障内容を再確認する絶好の機会となります。
生命保険の保障内容を再確認することも重要ですが、多くの保険会社が日常生活に役立つ様々な付帯サービスを提供しているのはご存知でしょうか。今回は、生命保険の付帯サービスについて解説します。
保険会社が提供する付帯サービスについて
付帯サービスとは、保険会社が保険の加入者に向けて、メインの保障とは別に提供している各種サービスのことです。様々な保険商品がある中、各保険会社が差別化を図るため、独自の付帯サービスを提供しています。付帯サービスは無料もしくは割引価格で利用できるものなどもあります。
契約している保険会社のパンフレットやホームページなどから、どのような付帯サービスがあるか確認してみましょう。主な付帯サービスは、以下の3つの分野に分けることができます。
分野 | サービスの種類 | サービス内容の例 |
健康・医療 | 健康相談 | 医師や看護師などの専門スタッフに、健康全般について電話で相談できる。24時間365日対応のサービスもあり、けがの応急処置や、病院を受診すべきか迷った場合など、様々な場面で身近に相談できる |
セカンドオピニオン | 主治医以外の医師に現在の病状に対する見解や今後の治療方針などについての意見を聞くことができる。高度な治療が必要と判断された場合には、専門医を紹介してもらえるサービスもある。納得した治療を受けたいと考える人にとって利用価値が高い | |
人間ドック・ 健康診断の割引 |
保険会社が提携している施設での各種健康診断を割引価格で利用できる | |
介護・福祉 | 介護・福祉相談 | 看護師やケアマネジャーに介護・福祉全般に関する相談ができる |
介護施設などの紹介 | 介護サービス事業者(老人ホームや介護用品取扱業者)を紹介してもらえ、利用できる | |
生活全般 | 法律・税金・社会保険の相談 | 法律、税金、年金など暮らしに関わる専門知識を弁護士や社会保険労務士などの専門家に相談できる |
各種割引・優待 | 国内外の宿泊施設やレジャー施設、ショッピングセンター、スポーツクラブなどを割引価格で利用できる |
付帯サービスを利用する際の注意点
付帯サービスは、各保険会社や各種サービスの内容によって利用できる対象者が異なり、契約者だけでなく、被保険者や同居家族、3親等内の親族まで利用できるものもあります。また、同じ保険会社でも契約内容によって利用できる範囲が限られている場合もあるので、よく確認しておきましょう。付帯サービスを利用する際は、保険加入者か否かの確認があるため、保険証券などを手元に用意したうえで問い合わせすることをお勧めします。
まとめ
保険会社の付帯サービスは、気軽に質問できるものから、いざというときに相談できるサービスまで幅広く用意されています。付帯サービスを有効活用することで、日常生活がさらに便利で安心できるものになります。今回は、生命保険の付帯サービスについて解説しましたが、損害保険にも様々なサービスがあります。メインの保障内容の確認とともに、付帯サービスの内容や活用方法を確認しておきましょう。
また、保険の見直しをする際は、保障内容や保険料に加えて、自分にとって利便性の高いサービスであるかどうかにも着目し検討してみてはいかがでしょうか。
- ※バックナンバーは、原則執筆当時の法令・税制等に基づいて書かれたものをそのまま掲載していますが、一部最新データ等に加筆修正しているものもあります。
- ※コラムニストは、その当時のFP広報センタースタッフであり、コラムは執筆者個人の見解で執筆したものです。
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